こんにちは!
プログラミングで町内会・自治会運用に特化したLINE公式アカウントを作りました。
町内会の班長となったときにアナログで非効率的な運用に衝撃を受け、どうにかならないものかと考えていました。当時ちょうどITスキル取得のため講座を受講していたことで、講座の卒業制作として作ったのが「GASで機能拡張した町内会公式LINE」(以下町内会LINE)です。
制作にあたり、講師の先生のサポートはもとより、多くのブログ記事からコードを参考にさせていただき、そのおかげで完成まで至ることができました。また、オープンソースの文化に触れる中で、助け合いの大切さを実感しました。
きっと世の中には同じ気持ちで悶々と町内会の役員をしている方がいるはず!とPay forwardの精神で、初心者でもできるように、制作過程をシリーズで紹介していくことにしました。少しでも役に立てば嬉しいです!
初回は、LINE公式アカウントが町内会運営に適していると感じた理由と、制作物「町内会LINE」について紹介します。
町内会LINEの内容は紹介動画で紹介しています。ブログの画像はYouTubeからの抜粋です。
多くの方の参考になりますように。町内会のデジタル化、進めましょう!
注意:Morrisはノンプログラマーです。
公開するソースコードに関し、改善に関する助言等ありましたらコメントくださるとありがたいです。
LINE公式アカウントとGASの関係について
LINE公式アカウントとは?
LINE公式アカウントは、企業や団体、個人がLINE上で公式に情報発信やコミュニケーションを行うためのアカウントです。LINEヤフーforBusinessの説明を引用します。
LINE公式アカウントとは、店舗経営者やビジネスオーナーが利用する“ビジネスで使えるLINE”ともいえる法人向けサービスです。個人で利用するLINEとは異なり、アカウントを友だち追加したユーザーへのメッセージ配信、クーポンやショップカードの発行、友だちを集めるための広告が出稿できるなど、企業・店舗にとって有用な機能を多数備えています。
LINEとLINE公式アカウントの違いとは?LINE公式アカウントの業界別の活用法も解説
LINE公式アカウントの導入コストはゼロ円、運用自体もやり方によってはゼロ円で運用できます。
また、LINEは認知度が非常に高く、情報発信とユーザーとのコミュニケーションを強化するためのツールとして町内会や自治会ようなコミュニティ運営には非常に有用です。
LINEのAPIとは?
LINEのAPIとは、LINEアプリの機能を外部のサービスやアプリケーションに統合するためのインターフェースです。LINE Messaging APIを使用することで、メッセージの送受信や、チャットボットの作成が可能になります。
APIとは「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)」の略で、APIは、ソフトウェアのコンポーネントが互いに通信するための一連の規則やプロトコルのことを指します。
簡単に言うと、APIは異なるソフトウェアが互いに機能やデータを利用できるようにするための「窓口」や「橋渡し」の役割を果たします。
たとえば、LINEのAPIを使うと、外部のアプリケーションからLINEメッセージを送受信したり、チャットボットを作成したりすることができます。
これにより、開発者はLINEの機能を自分のアプリケーションに統合することができます。
GASとLINEとの関係は?
Google Apps Script(GAS)は、JavaScriptをベースにしたスクリプト言語で、Googleのサービス(Gmail、Google Sheets、Google Docs、Google Driveなど)を自動化、拡張するためのツールです。
GASを使うことで、繰り返し作業の自動化、カスタムメニューの作成、Googleフォームの応答処理など、さまざまなタスクを効率化できます。
GASの特徴
- クラウドベース: インターネットに接続されている任意の場所からスクリプトにアクセスして実行可能。
- 統合: Googleの各種サービスと連携が容易。
- 無料: 個人利用には基本的に無料。
- スクリプトエディタ: ブラウザベースのIDE(統合開発環境)で、特定のソフトウェアをインストールする必要がなく、簡単にスクリプトの作成と管理が可能。
LINE APIとGASの連携
LINE APIを使用すると、LINEアプリと外部システムを連携させることができます。特に、Google Apps Script(GAS)を組み合わせることで、さまざまな自動化が可能になります。
具体的な活用例
- 通知の送信:
- GoogleスプレッドシートやGoogleカレンダーのイベントに基づいて、LINEに自動で通知を送ることができます。例えば、スプレッドシートに新しいデータが追加された際に、LINEで通知を受け取ることができます。
- データの取得:
- LINEボットを通じてユーザーから情報を収集し、そのデータをGoogle Sheetsに保存することができます。これにより、ユーザーからのフィードバックやアンケート結果を効率的に管理できます。
- 自動応答:
- LINEメッセージに対して、GASを使って自動的に応答することができます。例えば、特定のキーワードに対して定型文を返信するボットを作成することが可能です。
町内会LINEの概要
町内会LINEとは?
町内会LINEは、管理人の私がプログラミング関連の職業訓練の課題として作成した、Google Apps Script(GAS)とLINEのAPIを使用した町内会のコミュニケーションをサポートする公式LINEチャネルです。
町内会の情報共有や運営がスムーズに行えるようになり、役員が交代してもスムーズに引き継ぐことができるよう設計しました。
このツールは、町内会運営で私が感じた以下の問題点を解決することを目指しています。
- 回覧版の資料が手元に置けず読み返せない
- 掃除当番表の作成から配布までに多くの役員の段取りを経るため時間も手間もかかる
- 訃報や害獣情報など急を要するチラシの作成・配布が煩雑
町内会LINEでできること
前述の問題を改善するため、町内会LINEは以下の機能を備えました。
- イベントカレンダーの閲覧
町内会のイベントスケジュールをLINE上で簡単に確認できます。 - 回覧物や議事録の閲覧
Googleドライブと連携し、回覧物や議事録をいつでも閲覧可能にします。 - コミュニティバスや市役所のホームページへのアクセス
リッチメニューから簡単にアクセスできます。 - ゴミ収集日の自動応答(BOT)
種類別のゴミ収集日をLINE BOTが自動で応答します。 - アンケートや出欠確認
Googleフォームを用いて、簡単にアンケートや出欠確認ができます。 - 掃除当番表のワンタップ作成
掃除当番表をGoogleスプレッドシートで作成し、一斉配布が可能です。 - 送信画像のGoogleドライブ保管
LINEで送信された画像を自動でGoogleドライブに保存します。 - 一斉配信とイベントカレンダー登録
Googleスプレッドシートからメッセージの一斉配信やイベントカレンダーへの登録ができます。 - 災害時の安否確認
クイックリプライ機能を利用して、迅速に安否確認が行えます。 - リッチメニューのカスタマイズ
3ページにわたるリッチメニューで、町内会のさまざまな情報にアクセスできます。 - 使い方説明ページ
町内会LINEの使い方を説明する専用のホームページも用意しています。
ちょっと機能を盛りすぎたところはあるのですが…制作を通してノンプログラマーでもここまで出来る、という実感を得られたことは自分の人生にとってとても大きな収穫でした。
これを見ている皆さんも、その気さえあれば作れますよ!
町内会・自治会の若者離れ問題
町内会への未加入が取り上げられるなど若者離れが進む中、若い世代の関与を促進するためには、町内会運営の効率化と利便性向上が必要と考えます。
その解決策の一つとして、LINE公式チャネルを導入することで、役員の業務負担を軽減し、老若男女が参加しやすい環境を整えることが重要と感じています。
例えば、自動返信機能で日常的な問い合わせ対応を自動化することで、役員が他の活動に集中できるようにします。
また、町内会自治会の必要な情報やリマインダーを自動で配信することで、コミュニケーションの円滑化と効率化を期待します。
これにより、若い世代がより参加しやすくなり、自治会活動に積極的に関与することが期待できます。
まとめ
今回はLINE公式アカウントについて、またGASを通して機能拡張した町内会LINEについて概要を説明しました。
次の記事からは、具体的な機能の実装方法についてひとつずつ詳しく説明します。
プログラマーでなくても自分だけで実装できるよう、「その通りやればできる」レベルまで落とし込みました。難しい参考書を読み込まなくとも、作っていくうちにGASの理解が深まっていくと思います。習うより慣れろ、です。一緒に作ってみませんか?
どうぞよろしくお願いいたします!